頭痛⑦ 〜頭痛体操とは?〜
- 2025年10月5日
- 内科
皆さんこんにちは!
1ヶ月以上も間を空けてしまいました。すみません。
前回まで緊張型頭痛と片頭痛という日本人で最も多い二つの頭痛についてお伝えしてきました。
今回は、頭痛体操についてお伝えいたします。
そもそも頭痛体操とは?
緊張型頭痛も片頭痛も、どちらにも共通しているのが、首こりや肩こりが頭痛を悪化させるということです。
緊張型頭痛の方がその要素は大きいかもしれませんが、片頭痛についても同じです。
そのため、首や肩のこり、さらには頭の周りの筋肉のこりをとることで、頭痛の予防効果も期待ができ、症状を緩和する効果もあるのです。
それらの運動方法をまとめて頭痛体操と呼ばれます。
どの筋肉が影響しているの?
頭痛に関連する筋肉はたくさんあります。
その中でも一番大きな影響があるのは、考え方によるのかもしれませんが胸鎖乳突筋と言われる筋肉かと思います。
胸鎖乳突筋は、耳の後ろの骨の出っ張り(乳様突起)から胸骨という胸の真ん中の骨と鎖骨という首から肩にかけて横に走る骨の真ん中よりにくっついて、首の運動に大きく関わります。
その他にも三角筋や肩甲挙筋、広背筋、また後頭下筋群と言われる頭蓋骨の後ろ側から首の後ろにかけて走る複数の筋肉が関与します。
その筋肉をほぐして緊張をとることでこりの症状が和らぎます。
どのような運動をすれば良いの?
①肩の上げ下げ
・両肩をゆっくりと上げて、スッと力を抜いて肩を下げる
・10回行う
②首回し
・首を前後に10回、左右に10回ゆっくりと傾ける
・首を大きく5回ずつ右回りと左回りに回す
③側頭筋マッサージ
・手のひらあるいは指先でこめかみをマッサージする
・軽く回しながら揉むか、振動をくわえるようにする
・10秒程度行う
④肩回し
・肩に手を添え、肩甲骨を動かすことを意識して、肩を大きく回す
・前回り5回、後ろ回り5回行う
⑤肩たたき
・片方の拳で反対の肩の首よりをトントンと叩く
・両方それぞれ10回ずつ行う
⑥胸張り
・手を後ろで組み、ゆっくりと後ろ上の方に引いていき胸を張る
・10秒程度行う
これらを一気に全部やっても5分とかかりません。
朝起きた時と寝る前、他にも昼休みや仕事の合間に行うと良いでしょう。
現代人はパソコンやスマホを長時間操作することで、巻き型になりやすく肩甲骨まわりを中心に首や肩にも負担がかかりやすいです。
可能であれば、1時間毎にかるく立ったりして、首回しや胸張りだけでもやってみることをお勧めします。
1週間続けてやってみたけど効果なかったからやめちゃった。。。
ではないんです!
毎日少しずつでも継続しておこなっていくことで少しずつ症状が緩和されてくると思います。
時間や回数は気にしなくても良いので、まずは1ヶ月くらい毎日継続することを目標にしてやってみてください!
必ず少しずつ効果が出てきますから!!
ちなみにイラストはchatGPTを使って作ってみました。すごい機能ですね。。。
7回にわたり、頭痛に関してお伝えしてきました。
何度もお伝えしている通り、
頭痛は生活への支障が大きいのに、「頭痛くらいで病院に行くなんて・・・」という意識が非常に強い疾患です。
本人だけでなく、周りも理解していかなければならない疾患なんです。
症状をとる治療、症状を起こしにくくする治療など非常に発達してきている疾患ですので、
ぜひ頭痛専門医の私と一緒に治していきましょう!!