頭痛② 〜緊張型頭痛って?〜
- 2025年7月31日
- 内科
皆さんこんにちは!
今回から片頭痛と緊張型頭痛という日本人の二大巨頭について説明していきます。
まずは緊張型頭痛から!
緊張型頭痛とは?
日本人で最多、約3000万人いるとされて今す。
いわゆる「首こりや肩こりからくる頭痛」とイメージされる頭痛です。
前回お伝えした通り、緊張型頭痛とは頭部の筋肉の緊張が強くなることで、痛み物質が発現され三叉神経を通じて視床が痛みとして認識して生じます。
前頭筋や側頭筋という頭の周りの筋肉だけでなく、胸鎖乳突筋や後頭下筋群という首の周りの筋肉、肩甲挙筋など肩の周りの筋肉まで関係します。
緊張型頭痛の診断は?
緊張型頭痛の診断基準は、国際頭痛分類や頭痛診療ガイドラインでも明示されています。
細かい診断基準はさておき、
下記が4つ以上当てはまる方は緊張型頭痛の可能性が高いかと思います。
✔︎ 頭全体が重い、はちまきで頭全体をギューっと締め付けられている感じがする
✔︎ 頭全体や後頭部、首筋が痛む
✔︎ 長いと1週間くらい続いていることがあるけど、いつの間にか治っている
✔︎ じっとしているより動いている方が楽、頭痛がまぎれる感じがする
✔︎ストレッチしたり、風呂に入ると楽になる
✔︎ 痛くても仕事や家事はできる
✔︎ 自分でも姿勢は悪い方だと思う
✔︎ パソコン仕事が大半
✔︎ 気持ち悪くなったり、吐き気がしたりすることはほとんどない
✔︎ あまり運動習慣がない
いかがでしたか?
緊張型頭痛を悪化させるものは?
上記にもある通り、首こり肩こりなど姿勢との関連が強いと言われています。
うつむき姿勢やデスクワークやパソコン業務で長時間同じ姿勢でいることが多いとリスクは高め。
その他にも目の疲れ、噛み合わせなど歯や顎の問題、ストレスや不安、運動不足、副鼻腔炎(蓄膿症)、睡眠時無呼吸症候群なども関連が報告されています。
対処法は?
まずは、上記の悪化因子を取り除くことが大事です。
現代人は「ストレスを溜めない」で生活できる人はいないでしょう。
だから大事になるのが「ストレスをうまく発散させる」こと!
友達と遊んだり、趣味を楽しんだり、ゆっくりお風呂に入ったり、、、
自分にあったストレス発散方法を探してみましょう!
ストレスというと精神的なものがイメージされがちですが、身体的ストレスを取ることも大事!
肩が凝らないような姿勢を工夫したり、長時間同じ姿勢でいないようにしたり、ストレッチやマッサージも効果的でしょう。
それでも改善が乏しい場合は、薬の力を借りましょう。
薬物治療は?
筋肉を弛緩させ緊張をとる薬や、その効果のある抗不安薬も使います。
痛みが強ければ、カロナールやロキソニンといった鎮痛剤を飲みます。
我慢せずに鎮痛剤は使っても大丈夫!
で!す!が!
鎮痛剤の使いすぎは「薬物使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」という病態の原因にもなりうるので、できれば1ヶ月に10回を上回らないようにしましょう。
頻度が多い場合は予防療法も行います。
予防療法とは、頭痛の頻度や強さ、持続時間を減らすために毎日薬を飲んでいきます。
主に使われるのは三環系抗うつ薬という種類の薬や漢方薬です。
その他にも、頭痛体操や肩こり体操、あんまや鍼灸などの治療、認知行動療法などが行われます。
認知行動療法とは、カウンセリングなどによりメンタル問題などの痛みの原因を検索し、ストレス・痛みの捉え方を変化させ、リラクゼーションなどを通して自律神経を整えていく心理療法の一つです。(ちなみに、認知行動療法は専門の医療機関での対応が望ましいです)
簡単ですが、緊張型頭痛をまとめてみました。
一言で片頭痛との違いは
「動いている方がなんとなく楽な頭痛、頭重感」
と言えると思います。
あなたの頭痛は当てはまりそうですか?
次回は片頭痛についてお伝えします。
ちなみに頭痛体操についてもどこかでお伝えしていきますのでお楽しみに〜