足関節捻挫① 〜どんなケガ?〜
- 2025年4月27日
- 外傷
皆さんこんにちは。
暖かい日と雨の日と変化の多い時期です。雨の日に外出する際に、意外に多いのが滑ってしまうこと。
尻餅をつくケースや手をつくケース、そして足をひねるケース。色々なケガがあります。
そこで今回からは、
足関節捻挫(足首を捻ったことによる怪我、足首の捻挫)
についてお伝えしていきます。
そもそも捻挫とは?
皆さんにとって捻挫とは骨折はしてない関節の軽めのケガというイメージではないでしょうか。
でも日本整形外科学会の定義では、
関節に力が加わって生じるケガのうち、骨折や脱臼を除いたもの
となっています。
つまり、はっきりとした骨の損傷がないケガ全般を含み、靭帯損傷や断裂なども含む結構重症なものも含んでいるんです。
また脱臼を起こしても自然と治ってしまっているものも定義としては含まれてしまいます。
足関節捻挫とは?
受傷形態としては、
足首を内返し(足首に対して足先が内側に向いた状態)してしまう形態が最も多いです。
医学的には内返し捻挫や回外捻挫とも言います。
逆に足首に対して足先が外側に向いてしまった外返しの状態での回内捻挫もあります。
足関節(足首)のさまざまな部位を損傷してしまいますが、足首から足にかけての外側の靭帯や骨の損傷が多いです。
軽く捻っただけだから、、、
腫れてるけど歩けてはいるから、、、
何日か様子を見れば痛みも消えるだろう、、、
と思いがちですが、実は、5〜33%は受傷後1年しても、痛みや不安定感などの後遺症を残すこともあるんです。
だから、初期対応がとっても大事なのです。
足首の構造は?
足首は医学的には足関節といいます。
厳密には脛骨、腓骨、距骨という3つの骨で構成され、その周りにはたくさんの靭帯があります。
靭帯とは、骨と骨を結ぶ結合組織で、骨同士を連結し関節を安定させる機能をもつ組織です。
足首をひねることで、靭帯が強い力で引っ張られる状態は想像がつくのではないでしょうか。
足首をひねることで損傷しやすい靭帯は、前距腓靭帯、踵腓靭帯、前下脛腓靭帯(前脛腓靭帯)です。
それぞれの靭帯はこちらにあります。
足首を内側に捻った場合に、これらの靭帯が損傷あるいは断裂してしまいます。
靭帯は腫れ、その周囲で出血することもあり痛みが生じます。また関節がグラグラしてしまい、それに伴う関節の痛みも生じます。
靭帯が損傷したまま適切な治療が行われず放置してしまうと、靭帯が修復されず、痛みや不安定感が長引いてしまうのです。
いわゆる捻挫癖も起こしやすくなります。
たかが足首の捻挫!されど足首の捻挫!!
なのです。
結構大変な怪我であることはなんとなく伝わりましたか?
次回は、診断に関してお伝えしますね!