熱中症③ 〜熱中症の予防には?〜
- 2025年7月3日
- 内科
皆さん、こんにちは!
今回は熱中症で最も大事な予防方法についてお伝えします。
暑い夏を乗り切るために、ぜひ参考にしてみてくださいね!!
熱中症を予防するには?
ニュースでも盛んに言われている通り、
✔︎ こまめな水分摂取・塩分摂取!!
✔︎ こまめな休憩!!
✔︎ エアコンを適切に使う!!
これにつきます。
あとは暑熱順化も結構大事!!
具体的にはどうすればいいの?
上記の「こまめな」がどのくらいの時間ごとの摂取が適切かという明確なデータはありませんが、多くは30分から1時間に最低1〜3回くらいでしょう。
もちろん晒されている環境によって異なりますが、屋外で過ごしている時をイメージしてください。
そして、
喉が渇いていなくてもとりあえず時間を決めて飲む!
時間を決めてというのは、何分毎にということです。
その際にただの水ではなく、塩分や糖分、カリウムやビタミンを含むものが望ましいです。
麦茶やジュース、スポーツドリンクでもOK!
ジュースはもちろん、スポドリも意外に糖分が多いのでとりすぎは注意!
また、医学的にやはり薦めたいのは 経口補水液 ORS!
経口補水液は、小腸で水や電解質が最も早く吸収されるようにナトリウムや糖の量、浸透圧が考案されたものなんです。
大塚製薬のOS-1、明治のアクアサポート、味の素のアクアソリタなどのドリンクタイプのものからゼリー、粉末状の製品まで種類は豊富です。
個人的にドリンクタイプは全部飲んでみましたが、(忖度なく)どれも味は昔より美味しくなってます。笑
よく、医学生の時に友人と「ORSがおいしいと感じるなら、脱水ってことだよ」などと先輩が言ってました(なんの根拠もありません)が、案外正しいような気はしています。笑
先日ニュースでやってましたが、厚労省としては塩バナナがお勧めらしいですよ。
塩分や糖分、カリウムも摂取できるということで、味もスイカに塩かけるみたいにバナナの甘さが引き立つとかなんとか、、、
お試しください。
暑熱環境で、仕事や運動をする場合は、30分〜1時間に最低1回は休憩をとり、その度にORSを摂取すると良いでしょう。
その際に可能であれば、風の通る(扇風機を使って)涼しい部屋(エアコンを使って)で休憩しましょう。
電気代の面でも、メーカーとしてもエアコンと扇風機の同時使用を勧められてます。
エアコンは適切に使用する必要があります。
通気口に埃などが溜まっていると十分な冷却効果が発揮されないそうですので、掃除は時々しておきましょう。
高齢者や認知機能の低下した人で時々あるのが、冷房と暖房を間違えてつけていたと言うパターンです。
スイッチの押し間違えにも温度も明確な基準は統計データはありませんが、27度前後が(環境的にも)良いでしょう。
そして最後は、暑熱順化についてです。
暑熱順化とは、熱ストレスに繰り返し暴露されることで体の耐熱性を向上させる生理的適応をもたらす過程で、簡単に言えば普段から暑い環境に慣れておくことです。
いつから、どのくらいの間、どのようなことをすれば良いかは明確な基準はありません。
今年は6月もほぼ猛暑だったので、その機を逃した感じは否めませんが、
6月から7月初旬にかけての猛暑日になる前に、屋外で散歩したりランニングしたり、体操したりする習慣を作っておくなんてものが良いと思います。
それは5分〜15分くらいの短時間でもOK!
可能なら30分くらいでも大丈夫ですが、その際にも、
暑熱順化中も必ずこまめな水分摂取は忘れずに!
こんなところでしょうか!
熱中症は重症度にもよりますが、意識障害を起こし、そのまま脳に後遺症を起こしてしまうような恐い病態なんです。
まずは熱中症にならないことが大事!!
ぜひ、予防を心がけましょう!!
次回は、熱中症の治療についてお伝えします!