アレルギー性鼻炎② 〜診断〜
- 2025年4月13日
- 内科
皆さんこんにちは。
前回に続き、今回もアレルギー性鼻炎に関してお話しします。
今回は診断方法についてです。
アレルギー性鼻炎の診断は?
アレルギー性鼻炎は主に症状と補助的な検査にて診断されます。
鼻水、鼻詰まり、くしゃみの症状の存在が必須です。
でも同じような症状をきたす病気は、
急性上気道炎(かぜ)や副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症、などたくさん存在します。
急性上気道炎や副鼻腔炎では、黄色や緑色をしたドロッとした鼻水が出ることが多いですが、アレルギー性鼻炎のような透明なサラサラとした鼻水が出ることもあります。
また、前回も記載しましたが、アレルギー性鼻炎ではのどの痛みや咳(鼻水が気管の方まで垂れ込むことで起きてしまいます)を伴うこともあります。
患者さんでも、かぜなのか花粉症なのかわからないと仰る方がたくさんいます。
そしてその判断は実際に難しいです。
そこで、アレルギー性鼻炎の診断には、
鼻の粘膜の特有の変化の有無も一緒に確認することで診断されます。
特有な変化とは、鼻粘膜が浮腫んで白くなっており、サラサラとした水のような鼻水(漿液性鼻汁)を認めるものです。
鼻の症状と鼻粘膜の変化を確認して、臨床的にはアレルギー性鼻炎と判断することができます。
他にも、鼻水の中に好酸球というアレルギーの際に目立つ白血球が検出されること、
抗原検査、抗原誘発検査という検査で反応が見られることで判断します。
抗原検査、抗原誘発検査とは、皮内テスト、スクラッチテスト、血清特異的IgE検査という検査があります。
皮内テスト、スクラッチテストは、実際に抗原を含む液体を皮膚に垂らして皮膚を擦過したりして、皮膚の特有の反応がみられるかどうかを見る検査です。
血清特異的IgE検査とは、血液検査を行い、それぞれの抗原へのIgEの産生量や反応の有無を確認して、陽性か陰性かを見る検査です。
ちなみに、当院では血清特異的IgE検査を行うことができます。
黄砂や大気汚染などの影響もありますが、アレルギー性鼻炎の患者数は年々増加してきています。
今まで花粉症と言われたことはなかったし、この鼻水はかぜが長引いてるんだろう、、、
と考えてしまい、いざ検査したらスギやダニが陽性だった、、、
という方もたくさんいます。
鼻水などの症状が続いている方、ぜひ一度検査をしてみましょう!
今回は、アレルギー性鼻炎の診断方法についてお話ししました。
次回はいよいよ治療についてご説明していきます。